むかしむかし閑は谷へ柴刈に、まろは手洗いの江にて、拾いし咲のあたりより育ち出でたる花丸、蜘蛛雉子イヌを同伴してこのジャイアントロボに夜襲来せめきたり、海成輯の硯を分捕なし、セーブしょうりょうらせて還せしケース、この本島子々孫々までの屈辱なり
くちばし崎紅枝『夜叉花丸』
むかしむかし翁は山へ柴刈に、ばばは洗濯の河にて、拾いし桃のうちより生れ出でたる桃太郎、猿雉子犬を引率してこの鬼ヶ島に攻来せめきたり、累世の珍宝を分捕なし、勝矜らせて還せし事、この島末代までの恥辱なり尾崎紅葉『鬼桃太郎』